都道府県議会議員研究交流大会

先ごろ開催された都道府県議会議員研究交流大会に参加し、片山善博・慶大教授の「地方分権時代と議会の役割」と題する基調講演を聞いたところ概要は以下の通りです。

  • 1.地方分権を定義づけると、自己決定、自己責任、自己負担ということになる。
  • 2.地方分権とは、自治体が、国によってではなく、住民またはその代表機関である議会によって規律づけられることを意味する。
  • 3.したがって、地方分権が進むと、議会が中心的な役割を担うことになる。何故ならば、団体意思の決定権能は議会にしかないからである。
  • 4.地方議会が住民から信頼されるために果たすべき機能は、
    ①財政統制機能(税制、税条例、税の使途のチェック)
    ②執行部提案議案のチェック
    ③政策決定と立法機能(執行部が嫌がることでも敢えて条例化する)

講演の中で片山教授は、「橋下・大阪府知事は『収入の範囲の中で予算を組む』と発言されているが、これは間違っている。財政の本来原則は『量出制入』、つまり、『出る』を決めて『入る』を求める。だから本来的には税率は毎年決める必要がある」と主張されました。

私も平成20年5月議会で知事とこの「『量出制入』、つまり、『出る』を決めて『入る』を求める」点について議論しましたが「税率は毎年決める必要がある」という点は抜け落ちていました。税条例の議論と共に大きな課題であると認識を新たにしております。