地方財政計画

議員になって最初の一般質問で地方財政計画の問題点を指摘した。「内閣は、毎年度、地方交付税法第七条の規定に基づいて翌年度の地方公共団体の歳入歳出総額の見込み額に関する書類を作成し、これを国会に提出するとともに、一般に公表しなければならないとされております。いわゆる地方財政計画と呼ばれるものでございます。この計画は、形式的にはともかく、実質的には地方公共団体は国の財政運営の方針に従えということでございまして、地方公共団体の財政運営の自主権が否定されているとも考えられます。その結果、地方団体の独立性を強化する目的とは反対に、地方公共団体は国の出先機関となってしまうわけでございます。」(平成12年3月議会)

5年ぶりに会派の役職から解放されたのを機に、この地財政計画と地方交付税制度について詳しく調べるため「地方交付税制度解説」等を購入し読み始めたところであるが、理解しにくいことが多すぎる。例えば、財政需要を補正(種別、段階、態容、寒冷等)する係数の導入式は書かれてあるが、その理由が明確でない。況やその運用実態に至っては推測すらできない。

明らかなのは、表向きは分権を謳ってはいるものの、総務省(財務省?)が、地財政計画、地方交付税制度を使って地方を統治する官治の仕組みが歴然と生きている、ということである。 分権、分権と叫びながら、この点について異議を唱える首長が一人もいないのは何故だろうか?