新会派「大阪維新の会」設立趣意書

新会派「大阪維新の会」設立趣意書

~大阪から地域主権を実現するため~

平成22年4月1日

福祉、医療、教育、安心・安全等に係る住民サービスの向上こそが地方政府の存在理由であるが、その原資を拡大するには圏域の競争力の強化と成長が不可欠である。しかし、現行の大都市自治制度は大都市圏域が持つ潜在可能性を十全に発現させないような仕組みになっている。私たちは、来るべき「地方政府基本法(仮称)」の成立を見据え、それに先立つ形で「広域自治体が大都市圏域の成長を支え、基礎自治体がその果実を住民のために配分する」という新たな地域経営モデルを実現するため、本日、大阪府議会内に新会派「大阪維新の会」を設立する。

当面の目標は、(1)広域自治体と基礎自治体の役割分担と責任の明確化、(2)大阪府域の再編、(3)新たな統治機構(大阪府とグレーター大阪(大阪市と隣接周辺市)の一体化が中心)の構築、(4)都区制を超える大都市制度の実現、(5)成長戦略の策定、(6)議会の権能強化による決定と執行の分離、である。

私たちが自治・分権型の行政システムを発展させ、地域住民の意思を具現化するためには、何でも中央が決定する旧来の集権的パラダイム(政治構造)を解体することが必要である。行政であれ政党であれ、中央集権体制とそれに唯々諾々と従わざるをえない地方という図式に何の変化もないのは、最早、それらが思考停止状態に陥っている証拠である。唯一最善の方法というものはないが、地域を発展させ、組織を再生させるために、私たちは時により跳ばなければならない。