自由民主党・ローカルパーティー結成宣言

私たちは、議会から地域を、地域から国を変革するために本日、新会派を結成する。当面の目標は、(1)議会改革、(2)分権改革、(3)党組織の改革、である。門戸は常に開いているし、ローカルパーティー(地域政党)等への展開も視野に入れている。大阪・関西の凋落を食い止め、反転攻勢に出るには、あえて、この時期に、同じ政治観、価値観と目的意識を持ち、夢を語れる仲間を集める必要があると判断した。

私たちは、広域行政主体の確立と、都市住民を代表するに足る新たな政治勢力の結集を目指す。これまで、「国土の均衡ある発展」を実現するため、都市への投資は常に過小であり、都市インフラは貧困なままである。国土の均衡ある発展は、都市住民の犠牲の上に成立したのである。私たちは、都市インフラの整備を中心とする都市再生が、地域だけでなく我が国の経済再生のエンジンになると考える。

地方分権改革推進委員会が第3次勧告(自治立法権の拡大による「地方政府」の実現へ)をまとめたことにより、税財源の移譲を除き、地方分権はその一歩を踏み出すが、議会から地域を変えるためには、議会自らが分権時代に対応できるよう変わる必要がある。私たちは、これまでの官僚主導の政治(官治・集権型)に代わる地域主権型(自治・分権型)行政システムを機能させるため、徹底した情報公開と分権時代にふさわしい議会の確立を目指す。また、脱官僚政治を実現するために知事との新たな関係を構築する。

新しく誕生した民主党政権に寄せる国民の期待は大きい。しかしながら、民主党が一律の直接補償を進めようとすれば必然的に中央集権的な体制を温存させる必要が生じる。これは、私たちが求める地方分権の流れに完全に逆行する。これらの民主党の政策等に対し危惧の念を持つからこそ、国民は政権交代可能な存在を期待しているのである。

私たちが自治・分権型の行政システムを発展させ、地域住民の期待に応えるためには、何でも中央が決定する旧来の集権的パラダイム(政治構造)を解体することが不可欠である。行政であれ政党であれ、中央集権体制とそれに従わざるをえない地方という図式に何の変化もないのは、最早、それらが思考停止状態に陥っている証拠である。唯一最善の組織というものはない。地域を発展させ、組織を再生させるために、私たちは時により跳ばなければならない。私たちが求めるものは「自由への道」であって「隷属への道」ではないのだ。